もう2週間くらい前の話ですが見て来ました。ナイトメア・ビフォア・クリスマスに相当思い入れがあるので、制作を知ってから時期待感が高すぎてどうしようかという感じだったんですが、この前のチャーリーとチョコレート工場を見てティム・バートン腹の空腹感が満たされていた状態だったので、結構普通の精神状態で見れました。(わかりにくい例え)
ネタバレもあると思うので、未見の人は気を付けてください。
映画の中身としては、映像や音楽は大満足。登場人物のキャラクターも良い。特にキャラクターの造形が美しいのはやっぱりティム・バートンだなあとしみじみ。特に主人公の情けないキャラクターを、実写の場合と同様にジョニー・デップが声で演じているのも良いね。
ただ、個人的に不満というか納得出来ないというか、なんというか諸手をあげて万歳といかないのは、コープス・ブライドであるエミリーがあまりにも不幸すぎる点。最期は天に召されていくシーンがあってそれが救いではあるんだけれど…。
なんというか、エミリーと、ビクターの婚約者ビクトリアの二人がどちらも違う良さがある女性だけに余計に悩ましい。
エミリーはちょっと勘違い女っぽい所があって、しかも神経質な感じで、微妙にストーカー体質。でも憎めない所があって放っておけないというティム・バートンの真骨頂って感じのキャラクター。ビクトリアはいかにも良い子ちゃんな感じの女性かと思いきや、ビクターを探すためにベランダからカーテンで脱出するような行動力も秘めているという。どっちも良いねえ、良いキャラクターだ。
どっちも同じくらい良いキャラクターなので、その生い立ちと結末の差にやはり納得できないものを感じてしまう。どちらも幸せになって欲しいと感じさせるキャラクター作りが素晴らしいのだろうし、ストーリー的にも違ったものにはしづらいんだけどね。観客としては、最期は身を引くエミリーに気持ちが傾くのは仕方ない。
良い映画なんだけど、チャーリーとチョコレート工場のストーリーの明快さと比べてしまって残念だったなあ。という感じでした。まあ文句を言うならばって感じかもしれないけども。